1 主に大事にしていること

①児童生徒、保護者の方との共通理解による進路選択・決定

  • 高等部が中心となりますが、各学年で進路面談を年間2回、学級担任と保護者、進路担当と面談を設定し進路の方向性を確認します。その面談を通して、職場実習先や進路先を選択・決定していきます。また必要に応じて担任と進路指導主事が個別に小学部や中学部の保護者の方とも面談を行うこともあります。

②複数回にわたる職場実習による自己理解、適性等の把握

  • 高等部3年間で計5回の職場実習を実施します。加えて生徒によって個別に実習をすることもあります。3年間で自己理解や適性の把握等を生徒自身が分かり、主体的な進路選択・決定につなげていけるようにしています。
  • 「私の応援計画」で将来像をイメージしながら、進路に対する自分の思いや願いを叶えるためには学校や家庭でどのようなことに取り組んでいけばよいのかを学級担任と保護者と共有していくことも進路指導を充実していく一助となっています。

③関係機関と連携した学習会や先輩からの助言による進路選択への意識付け

職場見学

先輩から学ぶ会

ハローワーク職員による職業講話

  • 進路学習として、職場見学や先輩から学ぶ会を通して様々な職域を知ったり、卒業後の生活をイメージしたりすることをねらいとして学習活動を展開しています。職場見学は企業や福祉サービス事業所に伺い、実際の仕事を見たり、担当の方に質問したりします。また先輩から学ぶ会では生徒たちに顔なじみのある先輩をお呼びし、仕事のことや余暇のこと等を質問し、自分事として捉えられるようにしています。職場実習前にはハローワーク職員から心構えを伝えてもらい、職場実習での目標設定や家庭生活の過ごし方などに生かしています。

④ライフキャリアの重要性

  • 職場実習をした後に、実習先からの評価を見ると、「挨拶や返事」や「報告、連絡」「時間を守る」「人との関わり」等についての記述が多く見られます。その部分を実習先の方々が大切にしていることが伺えます。「顔を洗う」「手を洗う」「着替えをする」といった普段の生活が土台となり、社会性や人間性が形成されていきます。本校の「進路あんしん情報ガイド」にも掲載しておりますので、ご覧ください。

2 保護者の方々への情報提供

進路座談会
事業所見学
  • 進路選択・決定において保護者の方の思いや願いを大切にしながら、進路指導を行っています。その際に重要となるのが情報提供と考えます。その一環としてPTAと共催して進路に関する疑問に答える機会を設けたり、事業所を見学して見識を深めたりしています。コロナ禍の状況ではありますが、タイミングを見計らって実施をしています。

3 生涯学習への移行

  • 本校は「生涯学習力」を高める学校として研究を進めています。進路指導においても、進路先を決めるだけではなく、「働く」「暮らす」「楽しむ」といった視点を大切にして、生涯にわたって充実した生活が送れるよう、進路指導を進めています。
  • 全ての学部で普段の学習活動において、卒業後に豊かな生活を送るためにはどうしたらよいかといった視点で学習活動を展開しています。「様々なことに興味・関心をもつ」「問題を発見、解決する方法を探る」「他者を頼る」といったことを積み重ねていくことで、「働く」だけではなく、「暮らす」「楽しむ」の質も上がっていくのではないかと考えています。

4 地域とのつながり

  • 学校在学中から、地域とのつながりを大切にしていくことが豊かに生活していくことにつながると考えています。本校では地域に開かれた学校として、様々な方々と交流をしています。「地域を知る、活用する」「様々なイベントに参加する」といったことが、将来、自分自身を豊かにすることにつながります。ワークライフバランスの重要性が叫ばれている昨今、生涯学習と進路指導は密接につながっています。

5 その他

  • 卒業後3年を目安として、フォローアップを行っています。会社等を訪問して担当の方からお話を伺ったり、本人から仕事のことや余暇のことについて聞き取りをしたりしています。卒業生は仕事だけではなく、スポーツに励んだり、公共施設を積極的に利用したりしています。また家庭で自分の趣味を楽しんでいる卒業生もいて、生涯学習が人生を豊かにしていることが伺えます。
  • 生徒、保護者の方の願いやニーズは一人一人違います。生徒や保護者の方の願いを最大限かなえられるよう、生徒、保護者、教員のコミュニケーションを大切にしながら、生徒の進路実現につながるよう、取り組んでいきます。

   

※「進路あんしん情報ガイド」も併せて御覧ください。(こちらをクリック)

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